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②-03-

 投稿者:tanu0410  投稿日:2009年 4月 6日(月)23時50分5秒
返信・引用
  私は脚を炬燵につっこんだまま、ゴロンと横になった。
ヨシコも真似て横になる。

「でもさ、やけにリアリティーのある夢だったんだよ?」

今でも鮮明に、あの男の顔を覚えている。
動揺する自分も店の雰囲気さえも、全てが現実そのものだった。
アンティーク調の家具や食器で揃えられた小さなお店は、私とあの男が醸し出す緊迫した雰囲気には全くと言って良いほど似つかわしくなかった。

「もう!リアリティーなんてあるわけないじゃないか!」

そう。
あるわけない。

「ユウとサトシは3年前に別れたじゃんか。」

ああ。
そんなアッサリ現実を突きつけなくても・・。

私は寝転がったまま両腕に俯せた。

でも違うのだ。
私とサトシは別れたのではない。
まだ別れていない。

「ユウ・・・・・」

その呟きに、俯せたまま何も言わない私を哀れな目で見つめるヨシコが容易に想像できた。



あれは、そう。
ヨシコの言うように3年前の秋だった。
正確にはもう3年半前になる。

私達は。
私とサトシは。
いつでも二人ぼっちだった。
短大の入学式の当日、私は買ったばかりの定期券を落としてしまい、それを拾ってくれたのがサトシだった。
私達はもともと似たもの同士で、感情の浮き沈みが激しく、一人が好きだったのだが、二人は・・私とサトシは・・・お互いを空気のように感じていたのだと思う。
一人でいたい時が多かった私も、サトシなら一緒に居れた。
だからと言ってマンネリ化する事もなく、このまま何年か付き合って結婚するものだと思いこんでいた。
ドラマの様な出会い。
ドラマの様な付き合い。
ドラマの様な結末。
それが当たり前に行われるものだと思っていた。

ある日。
サトシは突然こう言った。

「ユウ。御免ね」

「なに?なにが?」

「ユウ・・・・」

「・・・・・・・」

「3年後の今日。ユウの学校の校門で待ってて欲しいんだ・・・」

「・・・?わかった~」

それが、私とサトシの記憶の中の最後の会話。
私は何も分かってなかった。
サトシが何故急にそんな事を言い出したのかも考えてなかった。
ただ大好きな恋愛小説を読むのに熱中していた。
日が暮れて、そろそろご飯でも食べに外に出ようと、サトシを呼んでも返事はなかった。
サトシは居なかった。

空気・・だったんだ。

居なくなったと理解した途端、息が出来なくなった。
苦しくて苦しくて、何度息をしようとしても、酸素を取り込む事も、二酸化炭素を吐くことも出来なくなっていた。



「お~い。ユウ?」

遠のく意識の中、ヨシコが私を揺すっている。

「寝たのか?」

その言葉がゆっくりと耳に届き、私寝たのか?と思った途端、意識が切れた。
 
 

①-02-

 投稿者:tanu0410  投稿日:2009年 4月 6日(月)20時57分43秒
返信・引用
  「あんたさあ・・そんな馬鹿みたいな用事で私を起こすな」

「だ・・だって!サトシが男と浮気してたんだよ?」

「こんの・・!バカタレ!夢だろーが」

そう鼻息荒く言うとヨシコは私の頭をバシンと叩いて一喝した。


ルームシェアを始めて4年。
ヨシコとは大学時代に知り合い、もう6年の付き合いになる。
大学卒業後すぐに、大曽根にあるこのマンションを借りた。
3LDKで12畳のリビングと各部屋はそれぞれ6畳ずつという、2人で住むには広すぎるこのマンション。
誰か泊まりに来たら貸せばいいと1つ余分な部屋があるが、何しろヨシコと私は服に掛けるお金が半端なものじゃない。
今ではウォークインクローゼットと仮している。
 

①-01-

 投稿者:tanu0410  投稿日:2009年 4月 6日(月)20時50分3秒
返信・引用
  「人の男に手ぇ出してんじゃねぇーよ!!」


その怒鳴り声と共に、冷水が飛んできた。
パシャッという音は、本来ならば水から発せられる音なので、潤いを持っていてもいいものを、私の耳には乾ききった音に聞こえた。
緩くウェーブの掛けられた、私の自慢のふわふわロングな髪も、残念な程びしょ濡れだ。



そんな中、私は一点を凝視していた。
水を掛けられ、一旦は自らの服に目線を移したものの、気付けばまた、"そこ"を凝視している。


これは・・・何?


私に怒鳴り声を上げ、水を浴びせたその張本人の胸元。
目の前に向かい合うように座っている人物のおっぱい。

おっぱい?

ないじゃん。

視線をゆっくりと、あげてみる。

・・・お・・おおおお男!?
 

プロローグ-01-

 投稿者:tanu0410  投稿日:2009年 4月 6日(月)19時49分15秒
返信・引用
  この世界はお伽話なんかじゃない。

王子様なんて迎えに来ない。

リアルは寒すぎる。
リアルは痛すぎる。



25歳の誕生日が間近に迫った、春。

私はやっと"リアル"に戻ってきた。

夢見る女の子を辞めた。
 

teacup.掲示板 START!

 投稿者:teacup.運営  投稿日:2009年 3月30日(月)22時05分7秒
返信・引用
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